美保関の青石畳通りと美保神社

青石畳通りは、港と美保神社を結ぶ約250mの石畳の小路で、その名の通り、雨に濡れると青みがかって見える石畳が特徴です。通りの両側には、古い旅館や料亭、土産物店などが軒を連ね、かつての賑わいを偲ばせます。しっとりとした石畳の雰囲気は、日本の古き良き港町情緒を味わうのに最適です。**正直なところ、観光客は多いですが、この道に一歩足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたかのような感覚に浸れます。**ゆっくりと散策しながら、歴史を感じる建物を眺めたり、休憩がてら喫茶店で一息つくのもおすすめです。

青石畳通りの奥に鎮座する美保神社は、日本全国のえびす様（事代主命）の総本宮であり、全国の恵比寿神社の総本社とされています。古事記にも登場する由緒正しい神社で、特に商売繁盛や海上安全、漁業の神様として信仰を集めています。出雲大社と美保神社を巡る「両参り」は、縁結びと商売繁盛の両方にご利益があるとされ、近年特に注目されています。二つの本殿が並ぶ独特の「美保造り」と呼ばれる建築様式も見どころの一つです。

美保関は、年間を通じて様々な神事や祭りが開催される信仰の篤い地域でもあります。特に、諸手船神事は毎年12月3日、青柴垣神事は毎年4月7日に行われる古式ゆかしい神事で、いずれも国の重要無形民俗文化財に指定されています。これらのお祭りが行われる時期に訪れると、美保関の深い歴史と信仰をより肌で感じることができるでしょう。個人的には、青石畳通りの静けさと、美保神社の荘厳さが、この港町の最大の魅力だと感じます。


【豆知識】
・青石畳通りの石畳は、「石見（いわみ）石」と呼ばれる安山岩の一種でできており、濡れると青みがかって見えるのが特徴です。

・美保神社は、出雲大社の祭神である大国主命の息子、事代主命（えびす様）を祀っています。

・出雲大社と美保神社は、古くから「両参り」という信仰の慣習があり、セットで参拝することでよりご利益があると言われています。

【穴場スポット情報】
青石畳通りを少し外れた高台にある「美保関灯台」は、隠れた絶景スポットです。明治時代に作られた歴史ある灯台で、そこから望む日本海の雄大な景色は圧巻です。天気が良ければ、遠く隠岐諸島まで見渡せることもあります。灯台の横には、カフェも併設されており、コーヒーを飲みながら景色を楽しむのもおすすめです。