自然とアートの融合 - 豊島美術館

「豊島美術館」は、瀬戸内海の豊かな自然の中にひっそりと佇む、建築家・西沢立衛とアーティスト・内藤礼が手掛けた独創的な美術館です。建物自体がアート作品であり、コンクリート製の巨大なシェルが大地に溶け込むような形状をしています。内部には柱が一本もなく、天井に開けられた二つの大きな穴から、自然光や雨、風といった自然現象がそのまま取り込まれ、刻々と表情を変えるアート空間を作り出しています。

美術館の体験は、建物に入る前から始まります。周囲の棚田や瀬戸内海の眺めと一体となり、自然の中に身を置くことで、心の準備が整っていきます。内部では、天井の穴から差し込む光が床に反射し、まるで生き物のように動く水滴が、鑑賞者の心に静かに問いかけます。五感を研ぎ澄ませて、光、音、水、そして風といった自然の要素が織りなす「生きたアート」を体感することで、日常では味わえない深い感動と発見が得られるでしょう。

豊島へのアクセスは岡山県玉野市の宇野港から小豆島土庄港行きの船に乗ります。豊島には豊島家浦港と唐櫃港で下船できます。美術館は唐櫃港から徒歩15分ほどです。

宇野港から豊島（家浦港）までの乗船時間はフェリーだと40分旅客船だと25分程度です。

美術館のほかの観光スポットは、「唐櫃（からと）の棚田」横尾忠則の「豊島横尾館」「心臓音のアーカイブ」などあります。