日本三名園の水戸の偕楽園好文亭の襖絵

江戸時代末期、水戸藩第九代藩主徳川斉昭によって「偕（とも）に楽しむ場」として造園されました。特に約百品種・三千本の梅が植えられた梅林は圧巻で、毎年2月から3月にかけて開催される「水戸の梅まつり」には多くの観光客が訪れ、園内を埋め尽くす梅の花の香りと美しさを堪能します。

園内にある「好文亭」は、斉昭公自らが設計したと言われる木造2層3階建ての歴史的建造物です。文人墨客や家臣、領内の人々を招き、詩歌や茶会を楽しんだと伝えられています。好文亭からは、眼下に広がる梅林と、遠く千波湖を望む雄大な景色が広がり、偕楽園の魅力を一層引き立てます。梅の季節はもちろん、新緑や紅葉の時期も美しく、四季折々の自然と歴史を感じられる場所です。

広大な敷地を持つ偕楽園は、梅林だけでなく、凛とした雰囲気が漂う竹林や、湧き水が美しい吐玉泉（とぎょくせん）など、見どころが豊富です。散策しながら、自然と歴史が調和した空間をゆっくりと楽しむことができます。水戸駅からバスでアクセスも良く、歴史散策や花見、そして美しい景色を求める観光客にとって、忘れられない体験となるでしょう。


【豆知識】
偕楽園の名前は「民と偕（とも）に楽しむ」という徳川斉昭公の願いに由来しています。好文亭は、斉昭公が自ら考案した「学問に親しみ、梅を愛でる」という理念が込められた建物です。また、園内には約100品種の梅が植えられており、開花時期が異なるため、比較的長い期間、梅の花を楽しむことができます。

【穴場スポット情報】
偕楽園の南側に広がる「偕楽園拡張部」は、本園とは異なり無料で入園でき、広々とした芝生広場や四季折々の花が楽しめる場所です。特に梅まつりの時期は、本園の混雑を避けてゆっくりと散策したい方におすすめです。また、好文亭裏手にある「竹林」は、静かで厳かな雰囲気が漂い、梅の季節以外でも美しい景色を楽しめる穴場スポットです。