岩国の錦帯橋

錦帯橋の最大の魅力は、五連のアーチが織りなす優美な曲線美と、複雑に組まれた木組み構造です。現在は補強のために多くの和釘やかすがいが使われていますが、橋脚を持たないアーチ構造は激流にも耐える設計で、洪水のたびに同じ技術で再建されてきた歴史がその堅牢性を物語ります。橋を渡るときは三つの中ほどのアーチで緩やかな勾配を感じる独特の歩行感があり、清流・錦川や遠くに望む岩国城、周囲の自然美を間近に楽しめます。

錦帯橋周辺には、城下町の風情が残る「錦帯橋観光地」が整備され、橋を渡った先のロープウェイで岩国城へアクセス可能です。吉香公園や紅葉谷公園といった日本庭園、武家屋敷跡も徒歩圏内にあり、ソフトクリームの専門店などご当地グルメも豊富。橋と周辺をじっくり巡るには、最低でも半日、できれば一日かけるのがおすすめです。

また、山の上には1600年代に築城された岩国城がありロープウェイで上がることができます。

宮島のフェリー乗り場周辺からも車で40分ほどで行ける立地です。


【豆知識】
・錦帯橋は「日本三名橋」の一つとされますが、三名橋の構成は資料によって日本橋・眼鏡橋・猿橋など異論があります。

・江戸時代初期には釘をほとんど使わず鉄帯（巻金）で結束して架設したと伝わりますが、現在は再建の際に多数の和釘やかすがいが用いられています。

・橋脚を持たない五連アーチ構造は、錦川の激流に耐えるための知恵で、洪水のたびに同じ工法で再建されてきました。