桜の名所！平野神社

平野神社の桜は、ソメイヨシノだけでなく、京都で最も早く咲く「魁桜（さきがけざくら）」や、葉と花が同時に展開する「衣笠（きぬがさ）」、淡緑色の「御衣黄（ぎょいこう）」、遅咲きの八重桜「平野妹背（ひらのいもせ）」など、個性豊かな品種が揃います。これらの桜は古くから貴族に愛され、平安時代の花見文化を今に伝えています。

桜の開花期間中には「桜苑」が設けられ、有料（高校生以上500円）で苑内に入って間近に桜を鑑賞できます。夜間はライトアップも行われ、昼とは異なる幻想的な夜桜を楽しめます。境内にはクスノキやイチョウなどの古木も多く、紅葉の季節にも隠れた名所として訪れる人が絶えません。

また、平野神社は『源氏物語』にも登場するなど、文学や歴史とのつながりも深い神社です。毎年4月10日には「桜花祭（おうかさい）」が開催され、平安装束の行列が氏子地域を練り歩く伝統行事が行われます。境内には「氣生木（きしょうぼく）」と呼ばれる御神木があり、触れることで運気が向上すると伝えられています。