三菱財閥創始者 - 岩崎弥太郎生家

岩崎弥太郎生家は、高知県安芸市に位置する、三菱財閥の創始者であり、明治日本の経済を牽引した偉人、岩崎弥太郎が生まれ育った家屋です。土佐の郷士の家に生まれながら、幕末の激動期に活躍し、今日の三菱グループの礎を築いた弥太郎の原点となる場所として、現在も大切に保存されています。質素ながらも力強さを感じる当時の家屋は、弥太郎の幼少期の生活や、彼を育んだ土佐の風土を今に伝えています。

この生家の最大の魅力は、その歴史的な重みと、弥太郎の人物像をより身近に感じられる点にあります。茅葺き屋根の古民家は、当時の土佐の農村の暮らしぶりを忠実に伝えており、弥太郎がいかに質素な環境から身を起こしたかを物語っています。屋内には、弥太郎が使用したとされる品々や、彼の手紙などが展示されており、彼の人間性や、事業への情熱を垣間見ることができます。その質素な佇まいからは、後の大事業家としての片鱗を感じられます。


【豆知識】
岩崎弥太郎（1835年～1885年）は、日本の実業家で三菱財閥の創業者。土佐藩の郷士の家庭に生まれ、若くして長崎に渡り海運に関心を抱く。土佐藩の海運業を担った後、1880年に独立し三菱商会を設立。海運を軸に鉱山、造船、保険、銀行などに事業を広げ、「海運王」とも称され、明治政府の殖産興業政策を後押し。腕利き経営者として国際競争力のある企業群を築き、日本近代化に多大な影響を与えた。