国宝の島 - 大山祇神社

大山祇神社は、約2600年の歴史を持つとされ、日本総鎮守として全国から篤い信仰を集めています。ご祭神は大山積大神で、山の神、海の神、武運の神として崇敬されてきました。特に、源義経や源頼朝といった名だたる武将たちが戦勝祈願に訪れ、奉納された甲冑や刀剣などの武具類が国宝館・紫陽殿に多数収蔵されており、その数は国宝8点、重要文化財472点と、日本の武具類の約8割を占めると言われています。これは、「国宝の島」と呼ばれる大三島の所以にもなっています。

境内には、樹齢約2600年とされる「乎知命御手植の楠（おちのみことおてうえのくすのき）」をはじめ、多くの巨木が立ち並び、神聖で厳かな雰囲気に包まれています。これらのクスノキ群は国の天然記念物に指定されており、その圧倒的な生命力は訪れる人々に深い感動を与えます。参道を歩くだけでも、清々しい空気を感じ、心が洗われるような体験ができます。

愛媛県有数のパワースポットです。


【豆知識】
大山祇神社の社号標（大日本総鎮守大山祇神社）は、初代内閣総理大臣の伊藤博文が明治42年に参拝記念に書いたものです。また、境内にある「生樹の御門（いききのごもん）」は、樹齢3000年ともいわれるクスノキの根元が自然に空洞になったもので、ここをくぐると長生きできるという言い伝えがあります。

【穴場スポット】
宝物館の裏手にある「祖霊殿」跡地（過去に火災で焼失）周辺は、比較的人が少なく、静かに散策できます。また、境内を少し離れた「鷲ヶ頭山」や「安神山」への遊歩道からは、大山祇神社の全景と瀬戸内海の多島美を望むことができ、低山ハイクの穴場としても知られています。