コスモス寺 - 般若寺

奈良市般若寺町に位置する般若寺は、飛鳥時代に開かれたと伝えられる真言律宗の古刹です。特に秋には約15万本のコスモスが境内一面に咲き誇り、その可憐な花々が石仏を包み込む風景は「花の寺」として有名です。また、初夏にはアジサイ、春にはヤマブキ、冬には水仙と、年間を通して様々な花が境内を彩ります。その美しい景観から、写真愛好家や花好きの人々に人気のスポットです。

境内の見どころは、国宝に指定されている鎌倉時代建立の楼門や、高さ約14.2メートルの十三重石塔（重要文化財）です。これらの歴史的建造物と、四季折々の花々が織りなすコントラストは、般若寺ならではの魅力です。近年では、アジサイの時期にガラスボールに花を浮かべた「アジサイガラスボール」がSNSで話題となり、フォトジェニックな美しい写真が撮れるインスタ映えスポットとしても注目されています。

般若寺は、平安時代には、平重衡の焼き討ちにあい衰退しましたが、鎌倉時代に再建されました。