吉野山 - 総本山金峯山寺

吉野山は、かつて南北朝時代には南朝の中心地でした。
桜の名所としても、昔から親しまれていました。

奈良県吉野町に位置する金峯山寺は、7世紀後半に修験道の開祖である役行者（えんのぎょうじゃ）によって開かれたと伝えられています。ユネスコ世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されており、修験道の中心地として全国の修験者や山伏が集まる聖地です。本堂である蔵王堂は国宝に指定されており、高さ約34m、裳階の四方約36mという壮大な木造建築は、東大寺大仏殿に次ぐ規模を誇ります。
何度となく焼失したものの、現存は西暦1591年に再建された歴史ある建物です。

蔵王堂の内部には、秘仏である金剛蔵王大権現の3体の巨像が安置されており、その高さは最大で約7mにも及びます。普段は一般公開されていませんが、特別ご開帳の期間には間近でその迫力ある姿を拝観することができます。また、境内には、吉野山のシンボルである銅の鳥居（発心門）や、かつて金峯山寺の総門であった黒門など、歴史的な建造物が点在し、吉野山の豊かな自然と相まって、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

駐車場は吉野山駐車場があります。（桜の時期は予約制）桜の時期は郊外駐車場からシャトルバスが出ています。

電車の場合は近鉄吉野線の吉野駅で下車して吉野ロープウェイで向かいます。

【豆知識】
金峯山寺は、役行者が感得した金剛蔵王大権現の姿をヤマザクラの木に刻んで祀ったことが開創のきっかけとされています。そのため、吉野山の桜は御神木として大切にされています。また、蔵王堂は木造古建築としては国内で東大寺大仏殿に次ぐ大きさであり、その迫力は一見の価値があります。

【穴場スポット】
蔵王堂の境内の階段を降りたところにある「脳天大神龍王院」は、頭の病気平癒や学業成就にご利益があるとされています。比較的観光客が少なく、静かに参拝できる穴場です。また、少し足を延ばして吉野山奥千本エリアの「西行庵」まで行くと、静かで美しい紅葉が楽しめます（紅葉シーズン）。

【お役立ち懸念点】
吉野山は山岳地帯のため、境内は坂道や階段が多く、歩きやすい靴での訪問が必須です。特に桜のシーズンや紅葉シーズン、秘仏ご開帳期間は非常に混雑し、ロープウェーやバス、駐車場が満車になる可能性があります。