祇園祭の八坂神社

京都市東山区に位置する八坂神社は、斉明天皇2年（656年）に高麗より来朝した伊利之（いりし）が新羅国の牛頭山に座した素戔嗚尊を当地に奉斎したのが始まりと伝えられています。現在は「祇園さん」の愛称で親しまれ、厄除けや疫病退散、商売繁盛にご利益があるとされています。特に、毎年7月に開催される祇園祭は、平安時代から続く壮大な祭礼で、山鉾巡行や神輿渡御は国内外から多くの観光客を魅了します。

本殿は、独自の建築様式である「祇園造」で建てられた国宝であり、その朱塗りの美しさは圧巻です。西楼門や南楼門、舞殿など、見どころも多く、夜には提灯が灯され、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を醸し出します。境内には、美容の神様を祀る美御前社や、縁結びの大国主社など、様々なご利益のある末社も点在しており、それぞれの願いを込めて参拝する人々で賑わいます。

近くの四条通から南側に入った「花見小路」には祇園の街並みが残ります。

八坂神社へのアクセスは、祇園四条駅駅から徒歩10分弱です。途中に「花見小路」があるので、八坂神社と合わせて祇園の街並みも見るとよいです。


【豆知識】
八坂神社の西楼門には、不思議なことに蜘蛛の巣が張らないと言われています。また、本殿の下には龍穴と呼ばれる井戸があり、龍宮城と繋がっているという伝説も残されています。祇園祭は、千年以上の歴史を持つ日本三大祭の一つで、八坂神社の祭礼です。

【穴場スポット】
本殿の東側にひっそりと鎮座する「美御前社（うつくしごぜんしゃ）」は、宗像三女神を祀り、美を願う女性に人気のパワースポットです。また、境内の奥にある「大国主社」は、因幡の白兎伝説ゆかりの縁結びの神様として知られ、可愛らしい「願掛けうさぎ」の像があります。