豊国神社（千畳閣）

「豊国神社（ほうこくじんじゃ）」は、一般に「千畳閣（せんじょうかく）」の通称で親しまれている大建築物です。文禄5年（1596年）に豊臣秀吉が建立を命じましたが、彼の死により未完成のまま現在に至ります。広々とした板張りの床は、その名の通り畳約857枚分（857畳）もの広さがあり、柱や天井がそのまま残された開放的な空間が特徴です。厳島神社のすぐそばにありながら、異なる趣を持つユニークな存在です。

千畳閣の中に入ると、その広々とした空間と、吹き抜ける風が心地よく、厳島神社の喧騒とは一線を画した静けさを感じられます。ここからは、厳島神社の社殿や五重塔、さらに海に浮かぶ大鳥居までを一望でき、宮島のシンボルを様々な角度から眺めることができます。秀吉の壮大な夢の跡を感じながら、ゆっくりと時間を過ごすのに最適な場所です。