出釈迦寺奥の院と我拝師山捨身ヶ嶽

標高約400mの山中に位置し、弘法大師（空海）が7歳のときに修行を行い、「我を救いたまえ」と唱えながら断崖から身を投じたという伝説が残る場所です。その際、釈迦如来が現れ、大師を救ったと伝えられています。この伝説にちなんで、ここは「捨身ヶ嶽」とも呼ばれています。
険しい山道を約30分ほど登る必要がありますが、山頂からの景色は素晴らしく、眼下には善通寺市の町並みが広がります。

奥の院には石仏や祠があり、参拝者が静かに手を合わせる姿が見られます。弘法大師ゆかりの修行の地として、巡礼者や修行僧だけでなく、一般の登山者や観光客にも人気のスポットです。

山頂部の我拝師山（標高481m）へ縦走すれば、讃岐平野の眺望も楽しめます。体力や天候に合わせ、寺の境内から拝める「捨身ヶ嶽遙拝所」だけを参るコースも人気です。


【豆知識】
ここは少年・真魚（のちの弘法大師空海）が「願いが叶わねば身を捨てる」と断崖から身を投じた際、釈迦如来が現れ救い給うたという伝承の地。以後、崖は「捨身ヶ嶽」、山は「我拝師山」、寺は「出釈迦寺」と称されるようになりました。途中には霊験の湧水「柳の清水」もあり、古くから病を癒やす水として語り継がれています。