清水の舞台 - 清水寺

京都市東山区に位置する清水寺は、延鎮上人によって開創されたと伝えられる法相宗の寺院です。平安時代から観音信仰の中心として栄え、古くから多くの人々の信仰を集めてきました。ユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」の一部として登録されており、特に「清水の舞台」として知られる本堂は、釘を一本も使わずに組み上げられた懸造り（かけづくり）の建築で、その技術と壮大さに圧倒されます。舞台からは、京都市街を一望でき、四季折々の景色が楽しめます。

本堂のすぐ下には、音羽の滝があり、「延命長寿」「恋愛成就」「学業成就」の三つのご利益があるとされる霊水が流れ落ちています。参拝者はこの水を柄杓（ひしゃく）で汲んで飲むことができ、清水寺の名前の由来ともなっています。境内には、仁王門、三重塔、開山堂など、国宝や重要文化財に指定された多くの堂宇が点在し、歴史の重みを感じさせます。


【豆知識】
清水の舞台は、約13メートルの高さがあり、そこから飛び降りる「清水の舞台から飛び降りる」ということわざは、思い切った決断をするという意味で使われています。かつては実際に飛び降りる人がいたそうですが、現在は禁止されています。また、本堂裏手には縁結びの神様を祀る「地主神社」がありますが、2025年現在、境内の整備工事のため当面の間閉鎖されています。

【穴場スポット】
本堂から奥の院のさらに先に、子安の塔（こやすのとう）があります。安産のご利益があるとされ、清水の舞台から見下ろすように位置しており、比較的観光客が少ないため、ゆっくりと景色を眺めることができます。

また、清水寺は春、夏、秋の一定期間に夜間参拝があります。昼とは違う美しい景色を見られるのでオススメです。

徒歩で八坂神社方面に行くと石段と石畳で「三年坂・二年坂」の京都情緒的な風情が楽しめます。
周辺もさまざまなお寺やお店があるのでゆっくり散策するとよいでしょう。