信濃国一ノ宮 諏訪大社上社本宮

信濃国一ノ宮 諏訪大社上社本宮（すわたいしゃかみしゃほんぐう）は、長野県諏訪市に鎮座する、全国に約2万5千社ある諏訪神社の総本社の一つです。諏訪大社は、上社本宮・上社前宮・下社春宮・下社秋宮の四社から成り立ち、上社本宮はその中でも中心的な存在です。本宮には拝殿はありますが、本殿を持たないという非常に珍しい建築様式で、代わりに背後の御山を御神体として祀るという、太古からの自然信仰の形を今に伝えています。この特異な信仰形態は、訪れる人々に強い印象を与えます。

上社本宮の境内には、樹齢数百年を数える巨大なモミの木が「御柱（おんばしら）」として四隅に建てられています。これらは、7年に一度行われる勇壮な「御柱祭」で立て替えられるもので、その規模と迫力は日本三大奇祭の一つにも数えられます。祭りのない時期でも、その巨大な御柱の存在感は圧倒的で、聖なる空間のシンボルとして佇んでいます。境内を歩くだけでも、厳かな雰囲気と、太古からの自然への畏敬の念を感じられるでしょう。

神社の背後には、神聖な山々がそびえ立ち、豊かな自然に囲まれています。歴史と信仰、そして大自然のエネルギーが融合した諏訪大社上社本宮は、パワースポットとしてだけでなく、日本の古来の信仰の形に触れることができる、奥深い魅力を持った場所です。


【豆知識】
諏訪大社は、本殿を持たず、上社は御山を、下社は御神木を御神体とするという、古代の自然信仰の形を色濃く残しています。また、諏訪大社の御柱祭は数え年で7年ごと（寅・申年）に開催され、巨大なモミの木を山から引き下ろす「木落し」や、急坂を駆け下りる「綱落し」は、迫力満点です。