都会のオアシス - 新宿御苑

新宿御苑は、東京都新宿区と渋谷区にまたがる広大な庭園で、かつては皇室の庭園として利用されていました。現在は環境省が所管する国民公園として一般公開されており、都会の喧騒を忘れさせてくれる静かで美しい空間が広がっています。園内には、日本の伝統美を凝縮した日本庭園、広々とした芝生が開放的なイギリス風景式庭園、幾何学的な美しさが特徴のフランス式整形庭園と、異なる様式の庭園が巧みに配置されています。それぞれの庭園が織りなす風景は、訪れる人々を魅了し、散策するたびに新しい発見があります。

四季折々の花々が楽しめるのも新宿御苑の大きな魅力です。春にはソメイヨシノをはじめ約65種1100本もの桜が咲き誇り、多くの花見客で賑わいます。夏は青々とした木々が涼しい木陰を作り出し、秋はモミジやイチョウが美しく色づく紅葉の名所となります。冬には雪吊りのある風景など、一年を通して様々な表情を見せてくれます。広々とした芝生広場では、ピクニックを楽しむ家族連れや、のんびりと読書をする人々の姿が見られ、それぞれのスタイルで都会の自然を満喫できます。

園内には、大温室や旧御涼亭（きゅうごりょうてい）、レストハウスなども点在しており、見どころが豊富です。大温室では、熱帯・亜熱帯の植物が鑑賞でき、旧御涼亭は台湾閣とも呼ばれ、歴史的建造物としても価値があります。