360度の大パノラマ！山城の荒砥城

荒砥城は、長野県千曲市に位置する、戦国時代の山城を再現した史跡公園です。かつてこの地を治めていた地方豪族、村上氏の支族にあたる山田氏によって大永4年（1524年）に築城されたと伝えられています。当時の文献や発掘調査に基づき、本郭、二の郭、三の郭、四の郭といった主要な曲輪（郭）が連郭式山城の形式で忠実に再現されており、当時の城郭の様子を肌で感じることができます。城内には、櫓や門、土塁なども整備され、戦国時代の息吹が伝わってきます。

城の最大の魅力は、その立地から得られる圧倒的な眺望です。本郭や櫓からは、眼下に広がる千曲川の雄大な流れ、戸倉上山田温泉街の街並み、そして遠くには善光寺平や北アルプスの山々まで、360度の大パノラマを一望できます。特に、晴れた日の眺めは格別で、戦国武将になった気分で天下を見渡すことができます。夕暮れ時や夜景も美しく、時間帯によって異なる表情を見せてくれます。

現在は、千曲市城山史跡公園として整備されており、本丸や二の郭、櫓などの遺構を見ることができます。
復元されたものですが、いわいる天守のある城ではない、シンプルな山城で当時の雰囲気が伝わります。

城内には、荒砥城の歴史や出土品を紹介する展示室もあり、当時の人々の暮らしや戦の様子を学ぶことができます。また、映画やドラマのロケ地としても利用されており、歴史ファンならずとも楽しめるスポットです。